PC(NAS)を10G対応のハブにしてみた
家庭PC環境ではあるのですが、PC間でファイル群を移動させるのには早いほうがなにかと捗るため10GbE対応を進めています。大きくお金をかけずとも2018年最近ではDirect Attach Cable (DAC)が挿せるSFP+なコネクタのNICが中古市場で比較的安価(IntelのX520でも1万円未満)に入手出来るようになりました。ありがたや。
最初に手を出したのはデータ置きと仮想マシン稼働させてるサーバ的PCと主な作業用のWindowsPC間で、DACで1対1接続していました。で、やっぱりいざ使い始めると他のPCとの接続もやりたくなるもの。(そんな話をしていると、常時起動なPCが何台もあるなんて普通じゃない…って言われたりはします。まぁ、電気代はちと気になるところ。)
さておき、下のきっかけに書くように10Gb対応のNICもハブも従来より手が届く範囲になってきたとは言え、それなりの値段。そんな中4Port SFP+のカードをうっかり安く手配できたのでやってみました、の記事です。
きっかけ
このあたりの記事だったと思いますが、10Gbase-Tのカードとハブが手の届く範囲になりましたよ、を知って製品どんなのあるか見始めてました。
1万円台の10ギガイーサ、NICの実用性を検証してみた | 日経 xTECH(クロステック)
最大10Gビット/秒で通信できる10ギガビットイーサネット(10GbE)。1万円台で入手できる10GbEネットワークカード、2万円台で買えるスイッチと、ユーザーの手に届きやすい価格帯に下がってきた。
ハブも含めて揃えると、それなりに値が張ってしまってPC買えそうなくらいなのですが、既存の特にファイル移動が頻繁な2台間でDAC直結によりお試し始めてました。
なお、SFP+と、10Gbase-Tとが4ポートずつ、計8ポートほどのハブが、QNAPというNAS作っているところからも出てきておりこれがいつか安くなったら、ともくろんではいたのです。いたのですが。
NIC入手
今この記事を書きながら見返してたら自分でも信じられないのですが、下のStartechの4ポートSFP+のカードがですね、13,059円でそのとき売りに出てたんですよ…!
スターテック.com 10ギガビットイーサネット対応4ポートSFP+搭載光ファイバーネットワークカード PCI Express接続 Intel XL710チップ搭載 PEX10GSFP4I
- 出版社/メーカー: STARTECH.COM
- 発売日: 2017/07/05
- メディア: Personal Computers
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(履歴写真)
ヤフオクにも同製品は新品出品されているのがチラホラ見られますが、1万円台~見つけられそうです。Amazon出品のストアも機械的に値段が動いているのか、たまたま残り1点で売れ残っていたのか上のような値段タイミングに出会ったようです。
ちなみに組み込み先のPCのマザーボードはASRockの"Z270M Pro4"で、以下の具合にカードを挿しました。
・x16電気配線のスロットに、入手したStartechのPEX10GSFP4Iを装着 (x8カード)
・x4電気配線のスロットに、GTX 1050 Tiを装着 (x16だけどまぁ良い)
移動させたGTX 1050 TiはCUDAプログラムや、機械学習の練習用に共有するためこのPCにつけてるもので、接続バス幅は今回のSFP+ x4の方が問題になるためこの順番に。
open SUSE Leap15 での設定参考
特に制御等挟まないでブリッジ接続した状態での設定例です。あくまでも参考までに。
(下の設定キャプチャはSSHでつないだターミナルから、CUIのYaSTを呼び出したもの。アドレス情報などは黒塗りしちゃってます。)
・YaST -> System -> Network Settingsを呼び出し
・Netrowk SettingsのOverview画面から、Addを選択
・Bridge IFの追加として設定を進める
- Device Typeを"Bridge"に
- Configuration Nameを適当に設定 (標準ではbr0になるはず)
・Network Card SetupのAddressから
- DHCPなのかStaticなのかは環境・ポリシー次第
- Static例では下のようにブリッジIF自体にアドレスを付与する
(このアドレス宛で、Z270M Pro4マシンにアクセス)
・Nextを押して進める前に、Bridge Devicesタブに移動
- Bridgeにぶら下げるポートを選ぶ
・上記まで設定したら、Nextを進めるとBridgeデバイスが一覧に
これでOKすれば、設定反映が自動で行われたハズ
パフォーマンス・電力など
このZ270M Pro4マシンには、4TBのHDDを4本入れていてZFS on Linuxでストレージプールにしていて、バックアップやVM用仮想ドライブのイメージ入れてたりします。
ジャンボフレームのサイズ等チューニングはしていないのですが、まずはパフォーマンスの簡易確認など行いました。
Windows10からSambaアクセスした状態での参考
・CrystalDisMark
・ファイル転送
Windows PCで別のマシンから、このZ270M Pro4マシンにファイル移動中のタスクマネージャー表示
4ポートカードに対して、従来直結していた2台のマシンをぶら下げた状態にして、その2台間での通信も特別遅くはなっていないので、良好にハブ的に使えそうです。
・電力
消費電力については、上に書いたような4本のHDD搭載もあるので通信・書き込み時は60~70W程度行ってしまっているのですが、アクセスしばらく無いときはスピンダウンするようにしています。SFP+の方も、リンクはしているのだけどアイドル状態であれば、35~40W程度でした。ちなみにSFP+ 10GbEカードを挿していない状態でもアイドル中はこの辺りだったので、アイドル状態ではカード自体数W程度のオーダーの様子。ハブとして見るとそれなりですが、NASがスタンバイ状態と考えるとまずまずなくらいでしょうか。(この辺りの見方は分かれそうですが)
10Gbase-SR用のSFP+モジュールは中古であればとても安価&ファイバもさほど高価ではないため、部屋間離して配置するPC間はファイバ化もやってみようと思ってます。